【10月11日、今日は国際ガールズデー】
国連のサイトでは、2020年はコロナ禍にみまわれ、世界各地で女性や子ども、とりわけ女児が困難な立場に置かれていると書かれています。
日本では見えづらいかもしれませんが、ガールズに注がれる視線や枠組みでガールズたちが力を奪われないように願います。
国際ガールズデーにTWFFメンバーおすすめの作品をご紹介します。
国際ガールズデー私のオススメ①
フォトジャーナリスト 安田 菜津紀さんの「故郷の味は海をこえて」 とにかく出てくる料理がどれも美味しそうなのですが、それらを作っているのは実は世界各地から故郷を離れて来た難民の方たち。
何故、故郷を離れなくてはいけなくなったのか。 その背景を丁寧に取材されながら、難民の現状や日本での対応など、なかなか普段知り得ない難民の問題を提起しつつ、それぞれの国の故郷の味も一緒に伝えてくれています。
今はコロナ禍でなかなか世界に旅するのも難しい環境ですが、この本でその魅力を知ると共に、実は私たちの身近にも同じような環境の方たちがいるかもしれないということに気づかせてくれる一冊です。
( TWFF 城島 )
国際ガールズデー私のオススメ②
文:モーテン・デュアー
絵:ラース・ホーネマン
訳:荒木美弥子
デンマーク/2016年
2015年、内戦下のシリアからヨーロッパへと、小さなボートいっぱいに乗り合わせ、逃れようとした人々。そして、求める陸地へとたどり着くことができずに命を失った方たちがいました。当時は国際ニュースやその年の報道写真として目にしていた出来事を、いま振り返る機会は少なくなりました。少なくとも私はそうです…。
この絵本は、ボートに乗った少女の目線で、離れてゆく故郷にあった当たり前だった日常をふりかえっています。
説明する言葉が少なく、大きな空白のある絵が、描かれていない少女の記憶と自分自身の子供の頃の記憶がかさなるように、想像させてくれました。
そして、少女のことが少し身近に感じられるようになりました。
子どもにも大人にも、読んでもらえる絵本です。
(TWFF 蔵原実花子)
国際ガールズデー私のオススメ③
私のおすすめは、「Sex and the City」のミランダ役で有名なシンシア・ニクソンの動画、「Be a Lady They Said」です。
「女性らしくしなさい」という言葉とともに投げつけられる様々な言葉。
短いスカートを履いてはダメ、女性なんだからもっとセクシーに、
太りすぎちゃダメ、痩せすぎちゃダメ、
食べ過ぎはダメ、サラダをオーダーしたら、
ボトックスでシワを伸ばして、
もっとナチュラルに、男性はやり過ぎな女性が好きじゃないんだから、
もっと若く見えるように、老いは醜いものだから、
ピュアでいないとダメ、もっとセクシュアルに...
この動画では、女性や女の子たちが日常によく言われるフレーズが出てきます。家庭の中で、社会の中で、よく読む雑誌やテレビ番組の中で...この動画はそれらの言葉が一見役に立つアドバイスのようでいて、大切な「自分らしさ」を奪う呪いのようなパワーを潜めていること、そして沢山の矛盾があることに気がつかせてくれます。
刷り込まれていった言葉は、いつしか気がつかないうちに自分の考えとなっていきます。もしかしたら、私たちも似たようなことを他の女性や女の子達に言っているかもしれません。
「女性らしく」ではなくて「自分らしく」生きていけるよう励ましてくれる言葉を自分にも、そして周りの人にも使っていきたいものです。そして同時に、男性にも「男らしく」という言葉を使っていないか、ちょっと考えてみたいですね。
(TWFF ディアス)
国際ガールズデー私のオススメ④
私の価値は私が決める第一話の主人公がバッチリメイクで言う<ひとこと>。
この<ひとこと>にたどり着くまで、彼女が言われたこと、聞いたことは‥
・(会社の同僚から)マリーアントワネット様だよね(毎日のメイクが濃いから)
・(すっぴんを見た元カレから)いったんもめんかよ(妖怪?)
・(化粧品売り場の店員さんの会話)すっぴん信仰は根強いから(誰かのためにするメイクするって?)
・(婚活で出会った相手から)強そう。ひとりで生きていけそう(メイクのせいで隙がない印象に)
・(会社の友達から)メイク薄くしてありのままで勝負したら(結婚とか考えるならね)
・(気になる会社の男性から)今日の雰囲気すっごくいいです(メイクを薄くしたらほめられる)
誰かのためのナチュラルメイクでは何だか元気が出ない主人公。
冒頭の<ひとこと>にたどり着いた後、ガラスパールキラキラのアイシャドウ、しっかりアイライン、カール強めのマスカラ、ボルドー色の口紅と自分のためのメイクで出社する主人公に元気をもらえる作品です。
(TWFFはくの)